高度馴養化システムは
農業由来の技術です。

長年に及ぶ、対比の研究開発から生まれた、
農業由来の技術になります。

堆肥作りでは、有機物に水や酸素を加えて土中の微生物の力を借りて、発酵・分解を行います。十数年の研究の末、一般的に必要とされる期間よりも3〜6倍のスピードで堆肥化を実現することができました。
この技術を汚水処理に応用したものが「高度馴養化システム」になります。
一見異なるように見える堆肥作りと排水処理ですが、
「水と酸素を供給し、微生物の力を借りて有機物を分解する」という意味では全く同じ考えとなります。

高度馴養化システム開発の経緯

1.開発の背景
環境保全型農業との関わり
高度馴養化システムは、農業現場で培った微生物活用の知見から生まれました。堆肥化における微生物の働きに注目し、その応用可能性を追求。微生物技術による農業の持続化が、環境保全にもつながると考えたことが出発点です。

排水処理との融合
農業分野での微生物活用の経験を活かし、排水処理にも応用できないかという相談を受けたことがきっかけで、この分野に参入。堆肥化技術を応用することで、余剰汚泥の大幅な削減に成功しました。この実績が評価され、排水処理の設計・企画の依頼へとつながりました。
2.着想の源
堆肥作りのプロセス
堆肥化では、投入する基質や環境に応じて特定の微生物相が自然に選抜され、最適な分解が進むことが確認されました。微生物は環境に最も適したものが優占種となり、その環境の中で最大の効率を発揮します。これは、自然界の生態系においても見られる普遍的なメカニズムの一つです。

排水処理技術への展開
この堆肥作りの知見が排水処理に応用され、集積培養を行うことで、原水に特化した微生物相を形成する手法を確立しました。この手法を基に安定した高効率の処理を可能にする「高度馴養化システム」の開発に至りました。

従来の活性汚泥法の限界と課題

排水処理技術の中で最も全世界に広く普及している活性汚泥法ですが、様々な課題があります。

課題1 沈殿槽から曝気槽最前段への返送汚泥
沈殿槽から返送される汚泥は、主に低BOD環境に適応した微生物群です。
これが前段の高BOD環境に返送されると、微生物は急激な環境変化に追従できず、活性が低下します。
課題2 返送汚泥に含まれる未分解有機物の蓄積
返送汚泥には微生物以外にも様々な有機物が混在
•『流入原水中の分解されなかった有機物』
•『微生物の代謝で放出された酵素などの有機物(UAP)』
•『微生物の死滅により放出された貯蔵物質などの有機物(BAP)』
これらの有機物は難分解性であり、徐々に系内に蓄積することで活性が低下します。

課題1、2により、微生物の活性が低下すると、
浄化能力の低下、沈殿槽での沈降不良、大量の余剰汚泥、膜閉塞、発泡等々のトラブルの原因になります。

「高度馴養化システム」による解決法

現地に生息する微生物を活用し、有機物(原水由来の未分解有機物等、UAP、BAP)を分解する微生物を短期間で増殖させ、第一曝気槽にて速やかに適応できる「特化汚泥」を構築します。