FEATURES 処理性能の特長

リバージュプロセスでは、嫌気と好気の繰り返し処理を行います。
その効果として、余剰汚泥を出さない(若しくは少ない)というメリットがありますが、
その他にも、糸状細菌対策、脱窒浮上対策、原水負荷変動対策等を具備している河川放流対応、省エネ・省コスト、安定運転を可能とするなどの特長を備えています。

DIFFERENCES リバージュプロセスと活性汚泥法の違い

リバージュプロセスの技術は、曝気槽、固定ろ床槽、ブロワー、ポンプ、スクリーン等と通常の好気性処理法の多くとほぼ同等(但し、汚泥処理設備は不要)ですが、その性能は、活性汚泥法の水処理機能に加えて汚泥の減容化や、安定運転という能力を備えた高い機能性を持った技術です。

  • リバージュプロセス

    水処理+汚泥処理
    排水中の汚れを汚泥に変換し、汚泥槽で汚泥と処理水に分離し上澄水を放流する。
    水処理プロセスで増殖した汚泥を、系内で嫌気消化と好気処理を繰り返すことで減容化して系外へは搬出しない。その事により、余剰汚泥に係るあらゆる手間と苦労から解放される。
    糸状性バルキング、粘性バルキングに抵抗力が 強く、汚泥の脱窒浮上対策が容易、嫌気ゾーンを持っている事により、酸化剤にも抵抗力が出来るので処理水の悪化が起こりにくい。
  • 活性汚泥法

    水処理(汚泥は産廃処理)
    排水中の汚れを汚泥に変換し、沈殿槽で汚泥と処理水に分離し、上澄水を放流する。
    増殖した汚泥は産廃処理となるが、汚泥の脱水不良や溜めた汚泥の腐敗、脱水機の管理等余剰汚泥は種々の手間やトラブルの原因となる。
    負荷変動や季節変化に伴うバルキング、汚泥の脱窒浮上、処理水悪化等種々のトラブルが多く、運転に手間とコストがかかる。

1つの生物反応槽内に好気性環境と嫌気性環境は
本当に共存できるか?

通常運転時の生物反応槽水層部は、汚泥は茶色く、殆ど無臭(活性汚泥臭)。
ろ床部の嫌気性環境が全体に撹拌され、汚泥は黒く、硫化物の臭気が強い。
※水層部は20~30分で元の好気性環境に戻ります。

生物反応槽詳細説明

  • 1

    有効容積の80%程度のR型固定ろ床を充填します。

  • 2

    槽の中心部に遮断壁を設けて、R型ろ材には直接エアーがあたらないように遮断壁の内側底部よりエアレーションを行い、旋回流を発生させます。

  • 3

    曝気撹拌槽から導かれた汚泥混合水の汚泥は、旋回流によりR型ろ材へ付着していきます。

  • 4

    酸素リッチな旋回流は、ろ床上部の付着汚泥に酸素を消費されていきますので、下部になるほど酸素濃度が低く、
    やがて、無酸素状態となり、嫌気状態へと進んでいきます。

  • 5

    上部の好気環境では未処理の溶解性有機物を分解し、汚泥化を行います。
    下部嫌気環境では、上部で生成された汚泥が嫌気分解され、黒くなり(硫化)液状化していきます。

  • 6

    液状化した汚泥は有機酸や低級アルコールを主とするBODとなり、次の槽の上部好気性環境で炭酸ガスを汚泥に 分解されます。

  • 7

    この槽を多段に設置することで、嫌気と好気の繰り返し処理を実現。処理が進むにつれて、上記⑤と⑥を繰り返しながら、汚泥は消化されていき、汚泥濃度が逐次下がっていきます。